2022R4① 測量士補
2022R4
地球の形状及び位置の基準
地理学的経緯度 |
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地球、長半径、扁平率、回転楕円体 |
||
標高 |
平均海面、陸地内部、仮想的延長、地表面 |
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地心直交座標系 |
緯度、経度、標高 |
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原点 |
離島、特別 |
公共測量におけるトータルステーション(以下「TS」という。)を用いた基準点測量の精度
多角網、外周路線、新点 |
隣接既知点、直線、 外側40°以下 路線の中の きょう角60°以上 |
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水平、精度、低下 |
多角路線内の未知点数、多い |
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正反観測 |
器械、 視準軸誤差 水平軸誤差 目盛盤の偏心誤差 軽減 |
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観測値、良否 |
既知点、結合、点検路線 閉合差、計算 |
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斜距離 |
反射鏡定数、誤差、測定距離、比例しない、誤差 |
公共測量におけるトータルステーション(以下「TS」という。)を用いた1級基準点測量及び2級基準点測量の作業工程
選点とは、平均計画図に基づき、現地において既知点の現況を調査するとともに、新点の位置を選定し、( ア )及び平均図を作成する作業をいう。
観測とは、TSを用いて関係点間の水平角、鉛直角、距離等を観測する作業をいい、原則として( イ )により行う。観測値について倍角差、観測差等の点検を行い、許容範囲を超えた場合は、再測する。
平均計算とは、新点の水平位置及び標高を求めるもので、計算結果が正しいと確認されたプログラムを使用して、既知点2点以上を固定する( ウ )等を実施するとともに、その結果を( エ )にとりまとめる。
選点図 平均図 |
選点、平均計画図、既知点、現況、新点、位置、選定 |
作業規定 |
結合多角方式 1級基準点測量 2級基準点測量 |
観測、TS、関係点間、水平角、鉛直角、距離、観測 |
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厳密水平網平均計算 |
平均計算、新点、水平位置、標高 正しい、プログラム、既知点2点以上、固定 |
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精度管理表 |
結果 |
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図7は、トータルステーションによる偏心観測について示したものである。図7のように、既知点Bにおいて、既知点Aを基準方向として新点C方向の水平角を測定しようとしたところ、既知点Bから既知点Aへの視通が確保できなかったため、既知点Aに偏心点Pを設けて、水平角T’、偏心距離e及び偏心角Φの観測を行い、表7の結果を得た。このとき、
既知点A方向と新点C方向の間の水平角Tは幾らか。最も近いものを次の中から選べ。
ただし、既知点A, B間の距離Sは、1,500mであり、S及びeは基準面上の距離に補正されているものとする。
また、角度1ラジアンは、(2 ✕ 105)”とする。
なお、関数の値が必要な場合は、巻末の関数表を使用すること。
GNSS測量
(干渉)測位とは、搬送波位相を用いて2点間の相対的な位置関係を決定する方法をいう。(干渉)測位では、共通の衛星について2点間の搬送波位相の差を取ることで、(受信機時計)誤差が消去された一重位相差を求める。さらに、2衛星についての一重位相差の差を取ることで(受信機時計)誤差に加え(衛星時計)誤差が消去された二重位相差を得る。これらを含めた(基線解析)により、基線ベクトルを求める。
公共測量における1級基準点測量において、電子基準点のみを既知点としたGNSS測量を行う場合、測量計算に及ぼす地殻変動によるひずみの影響が大きくなるため、(セミ・ダイナミック補正)を行う必要がある。
GNSS測量機を用いた基準点測量において、基準点Aから基準点B、基準点Aから基準点Cまでの基線ベクトルを得た。表9は、地心直交座標系におけるX軸、Y軸、Z軸方向について、それぞれの基線ベクトル成分(ΔX、ΔY、ΔZ)を示したものである。基準点Bから基準点Cまでの基線ベクトルを求めたとき、
基線ベクトル成分の組合せ
L X |
L Y |
L Z |
|
A->B |
-150.000m |
+100.000m |
-5.000m |
A->C |
-200.000m |
-300.000m |
-10.000m |
基準点A |
|||
基準点B |
-150,+100,-5 |
||
基準点C |
-200,-300,-10 |
X |
-200-(-150)=-50 |
|
Y |
-300-100=-400 |
|
Z |
-10-(-5)=-5 |
|
基線ベクトル |
-50,-400,-5 |
水準測量を実施するときに留意すべき事項
レベル、標尺 |
作業期間中、点検、調整 |
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目盛誤差、小さく |
標尺、2本1組、往路、復路、入換 |
|
水準測量、往復観測 |
水準点間、測点数、多い、固定点、往路、復路、共通 |
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自動レベル、電子レベル、 |
円形水準器、視準線、点検調整、コンペンセータ、点検 |
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・三脚、2脚、進行方向、平行 ・1本、同一、標尺、向けて |
水準測量の誤差
零点誤差、軽減 |
標尺、2本1組、測点数、偶数 |
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視準線誤差、軽減 |
レベル、標尺、間隔、等間隔、整地 |
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球差 |
地球表面、湾曲 |
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光、屈折、誤差、小さく |
レベル、標尺、短く |
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往復観測値、較差、許容範囲 |
観測距離、2乗 公共測量、レベル、水準測量 |
図12に示すように、既知点A, B及びCから新点Pの標高を求めるために公共測量における2級水準測量を実施し、表12-1の結果を得た。新点Pの
標高の最確値
C |
A |
P |
B |
|
標高 |
28.334 |
29.234 |
31.395 |
|
高低差P |
+2.434 |
+1.534 |
-0.621 |
|
30.768 |
30.768 |
30.774 |
||
距離P |
6km |
3km |
2km |
|
(⅙)*6=1 |
(⅓)*6=2 |
(½)*6=3 |
重量計算
30.700 + ( 0.068*2 + 0.074*3 + 0.068*1 ) / ( 2 + 3 + 1 )
=30.700 + ( 0.136 +0.222 + 0.068 ) / 6
=30.700 +( 0.426) / 6
=30.771
レベルの視準線を点検するために、図13のようにA及びBの位置で観測を行い、表13に示す結果を得た。この結果からレベルの視準線を調整するとき、Bの位置において標尺Ⅱの
読定値を幾らに調整すればよいか。
I |
II |
高低差 |
視準線誤差 |
調整後 |
読定値 |
|
A |
1.4785m |
1.5558 |
0.0773 |
|||
距離 |
15m |
15m |
||||
B |
1.6231 |
1.7023 |
0.0792 |
-0.0019 |
33/30*(-0.0019) =1.1*(-0.0019) =-0.00209 |
1.7023-0.00209 =1.70021 |
距離 |
3m |
33m |
公共測量の地形測量における等高線による地形表現
緩やかな地形 |
等高線、間隔、広い、傾斜 |
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計曲線 |
区分、等高線 |
|
主曲線 |
0m、5本目 |
|
閉合 |
山頂、凹地 |
|
谷を横断 |
上流に上がって、谷筋、直角 |
細部測量において、基準点Aにトータルステーションを整置し、点Bを観測したときに1’40” の水平方向の誤差があった場合、点Bの
水平位置の誤差
は幾らか。最も近いものを次の中から選べ。
ただし、点A, B間の水平距離は120m、角度1ラジアンは、(2 ✕ 105)”とする。
また、距離測定と角度測定は互いに影響を与えないものとし、角度測定以外の誤差は考えないものとする。
l
=水平距離 * 誤差 / ラジアン
=120m * 1’40” / ラジアン”
=120 * 100” / 2*10^5
=12000m / 200000
=0.06m
=6cm
=60mm
公共測量における地形測量のうち現地測量
ネットワーク型RTK法 |
地形、状況、細部測量、困難、TS点 |
|
GNSS測量機 |
現地測量、TS、併用可 |
|
地図情報レベル |
250,500,1000、標準、1000以下、現地測量、数値地形図データ |
|
放射法 |
地形、地物、水平位置、TS、 |
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補備測量 |
編集作業、地物、取得漏れ |
18 公共測量におけるUAV(無人航空機)写真測量
地図情報レベル 数値地形図データ UAV写真測量 |
250 500 |
|
市販、性能、作業規程、条件、満たす |
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構造物、色調差、明瞭 |
標定点、対空標識 |
|
対地高度、ズレ |
10%以内 |
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撮影飛行、中止 |
UAV等、ドローン |
19 公共測量における空中写真測量の標準的な作業工程
作業計画、標定点の設置、対空標識の設置、撮影、同時調整、現地調査、数値図化、数値編集、数値地形図データファイル作成、品質評価、成果等の整理 |
20 空中写真測量の特徴
広域>現地測量 |
||
中心投影 |
中心から外側、放射状 |
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画面距離、短い |
広く、地上の範囲、一枚の空中写真 |
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対地高度、下がる |
小さく、地上画素寸法 |
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土地利用の状況 |
地物、大きさ、色調、模様 |
21 図21は、国土地理院刊行の電子地形図25000の一部(縮尺を変更、一部改変)である。この図にある税務署の経緯度で最も近いものを次のページの中から選べ。
ただし、表21に示す数値は、図の中にある裁判所、保健所の経緯度を表す。
緯度 |
経度 |
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税務署 |
北緯33°52’30” |
東経130°52’09” |
25mm 13” |
26mm 13” |
|
裁判所 |
北緯 33 52 43 |
東経 130 51 56 |
12mm 6” |
91mm 46” |
|
保健所 |
北緯 33 52 49 |
東経 130 52 42 |
22 地図投影法
球面上の角度、地図上、正しく表現される、正角円筒図法 |
||
経度差6度、北緯84度〜南緯80度 |
||
ガウス・クリューゲル図法 平面直角座標系 |
横円筒図法 |
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正距図法 |
地球上の距離、地図上の距離、正しく対応 任意の2点間を結ぶ距離、正しい比率 |
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正積図法 |
縮尺、地図上、正しく表示 地球上、任意の範囲の面積 |
23 一般的な地図編集における地形、地物の取捨選択、転位及び総描についての技術的手法
局地的に極めて重要度の高い場合 |
省略しない、一般的に重要度が低い対象物 |
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河川と市町村界、近接 |
市町村界、転位、自然物、禁止 |
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三角点、道路、近接 |
三角点、真位置、描画、位置関係、変えない、道路、転位 |
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建物、密集 |
取捨て選択 |
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建物、形状、複雑 |
凹凸、省略、現況、相似性、修飾、理解しやすく総描 |
24 地理空間情報の防災における利用
地形と自然災害の発生リスクには、密接な関係がある。例えば、山地や崖・段丘崖の下方にあり、崖崩れや土石流などによって土砂が堆積してできた「山麓堆積地形」においては、大雨による土石流災害のリスクがあり、地盤が不安定なため大雨や地震による崖崩れにも注意が必要である。
身のまわりの地形が示すその土地の成り立ちと、その土地が本来持っている自然災害リスクについて、誰もが簡単に確認できるようにする目的で、国土地理院のウェブ地図「地理院地図」から「地形分類」を示す地図を公開しており、災害の種類ごとの「指定緊急避難場所」を重ね合せ表示することで事前に避難ルートを調べることができる。
表24は、地形分類、土地の成り立ち及び地形から見た自然災害リスクを説明したものである。ア~エに入る「地形から見た自然災害リスク」を説明した
地形分類 |
土地の成り立ち |
地形から見た自然災害リスク |
・山地の谷の出口から扇状に広がる緩やかな斜面。 ・谷口からの氾濫によって運ばれた土砂が堆積してできる。 |
・山地からの出水による浸水や、谷口に近い場所では土石流のリスクがある。 ・比較的地盤は良いため、地震の際には揺れにくい。 |
|
自然堤防 |
・現在や昔の河川に沿って細長く分布し、周囲より0.5~数メートル高い土地。 ・河川が氾濫した場所に土砂が堆積してできる。 |
・洪水に対しては比較的安全だが、大規模な洪水では浸水することがある。 ・緑辺部では液状化のリスクがある。 |
凹地・浅い谷 |
・台地や扇状地、砂丘などの中にあり、周辺と比べてわずかに低い土地。 ・小規模な流水の働きや、周辺部に砂礫が堆積して相対的に低くなる等でできる。 |
・大雨の際に一時的に雨水が集まりやすく、浸水のおそれがある。 ・地盤は周囲(台地・段丘など)より軟弱な場合があり、特に周辺が砂州さす・砂丘の場所では液状化のリスクがある。 ・沿岸部では高潮に注意が必要である。 |
氾濫平野 |
・起伏が小さく、低くて平坦な土地。 ・洪水で運ばれた砂や泥などが河川周辺に堆積したり、過去の海底が干上がったりしてできる。 |
・河川の氾濫に注意が必要である。 ・地盤は海岸に近いほど軟弱で、地震の際にやや揺れやすい。 ・液状化のリスクがある。 ・沿岸部では高潮に注意が必要である。 |
25 単曲線設置
図25に示すように、曲線半径R =420m、交角α =90°で設置されている、点Oを中心とする円曲線から成る現在の道路(以下「現道路」という。)を改良し、点O’を中心とする円曲線から成る新しい道路(以下「新道路」という。)を建設することとなった。
新道路の交角β =60°としたとき、新道路BC~EC’の路線長は幾らか。最も近いものを次の中から選べ。
ただし、新道路の起点BC及び交点IPの位置は、現道路と変わらないものとし、円周率π =3.14とする。
26 公共測量における路線測量
IP(交点)の設置 |
線形決定、座標値、近傍きんぼう、4級基準点以上、放射法 |
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仮BM設置測量 |
縦断測量、横断測量、水準点、標高、間隔500m |
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縦断測量 |
仮BM、水準測量、中心杭高、地盤高、縦断面図データファイル |
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中心線測量 |
主要点、役杭、 中心点、中心杭 |
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横断測量 |
中心杭、基準、中心線、接線、直角方向、地形の変化点、地物、距離、地盤高 |
27 面積
地点A, B, Cで囲まれた三角形ABCの土地の面積を算出するため、公共測量で設置された4級基準点から、トータルステーションを使用して測量を実施した。
4級基準点から三角形の頂点にあたる地点A, B, Cを観測した結果は表27のとおりである。この土地の面積は幾らか。
地点 |
方向角 |
平面距離 |
A |
45 00 00 |
50.000m |
B |
90 00 00 |
20.000m |
C |
330 00 00 |
50.000m |
28 河川測量
河川測量 |
河川、海岸、調査、維持管理 |
|
距離標 |
河心線、接線、直角方向、両岸、堤防法肩、法面 |
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水準基標測量 |
定期縦断測量、水準基標、標高 |
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水準基標 |
2級水準測量、間隔5~20km |
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深浅測量 |
横断図面ファイル、河川、貯水池、湖沼、海岸、水底部、地形、水深、測深位置、船位、水位、潮位 |